社労士過去問 平成24年度 労働基準法 第1問 問題と解説

平成24年度 第1問 問題(労働基準法)

労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち、 誤っているものはどれか。

(A)1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、 控除後の額)に生じた千円未満の端数を翌月の賃金支払日に 繰り越して支払うことは、労働基準法第24条違反としては 取り扱わないこととされている。

(B)死亡した労働者の退職金の支払は、権利者に対して支払うこととなるが、 この権利者について、就業規則において、民法の遺産相続の順位によらず、 労働基準法施行規則第42条、第43条の順位による旨定めた場合に、 その定めた順位によって支払った場合は、その支払は有効であると解されている。

(C)最高裁判所の判例によると、労働基準法第26条の 「使用者の責に帰すべき事由」は、取引における一般原則たる 過失責任主義とは異なる観点をも踏まえた概念というべきであって、 民法第536条第項の「債権者の責めに帰すべき事由」よりも広く、 使用者側に起因する経営、管理上の障害を含むものと解するのが 相当であるとされている。

(D)ある会社で、労働協約により通勤費として6か月ごとに 定期乗車券を購入し、それを労働者に支給している場合、 この定期乗車券は、労働基準法第11条に規定する賃金とは認められず、 平均賃金算定の基礎に加える必要はない。

(E)裁判所は、労働基準法第20条(解雇予告手当)、 第26条(休業手当)若しくは第37条(割増賃金)の規定に違反した使用者 又は第39条第7項の規定による賃金(年次有給休暇中の賃金)を 支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、 これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての 未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができることと されているが、この付加金の支払に関する規定は、同法第24条第1項に 規定する賃金の全額払の義務に違反して賃金を支払わなかった使用者に対しては適用されない。

 

 

 

平成24年度 第1問 解説(労働基準法)

(A)〇 正しい

【問】1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、 控除後の額)に生じた千円未満の端数を翌月の賃金支払日に 繰り越して支払うことは、労働基準法第24条違反としては 取り扱わないこととされている。

【解説】
問題文通りです。

これは賃金支払いについての問題です。 まず、知っておいていただきたいのが、賃金支払いの5原則を 覚えておきましょう。 労基法24条を見ると 『通貨払の原則、直接払の原則、全額払の原則、毎月一回以上払の原則、 一定期日払の原則』が書かれています。

本問もそうですが、この5原則の例外を抑えるようにしてください。

この問題では、全額払の原則の例外を知っておけば、 難なく回答できる問題となっています。

全くわからな場合は、著しく労働者に不利かどうかを考えてみてください。

 

(B)〇 正しい

【問】死亡した労働者の退職金の支払は、権利者に対して支払うこととなるが、 この権利者について、就業規則において、民法の遺産相続の順位によらず、 労働基準法施行規則第42条、第43条の順位による旨定めた場合に、 その定めた順位によって支払った場合は、その支払は有効であると解されている。

【解説】
問題文通りです。

何も規定しなければ、原則法規の民法の規定を当てはめて行くことになりますが、 労働協約、就業規則等において民法の遺産相続の順位と違う順位で定めることができます。労働基準法施行規則第42条、第43条

 

(C)〇 正しい

【問】最高裁判所の判例によると、労働基準法第26条の 「使用者の責に帰すべき事由」は、取引における一般原則たる 過失責任主義とは異なる観点をも踏まえた概念というべきであって、 民法第536条第項の「債権者の責めに帰すべき事由」よりも広く、 使用者側に起因する経営、管理上の障害を含むものと解するのが 相当であるとされている。

【解説】
ノースウエスト航空事件の判例そのままです。

判例ですからややこしい言い回しになっていますが、 要は、「債権者の責めに帰すべき事由」より「使用者の責に帰すべき事由」 の方が重いと最高裁は判断したと言うことです。 よって使用者側の責任の重いと単純に覚えておけばOKです。

 

(D)× 間違い

【問】ある会社で、労働協約により通勤費として6か月ごとに 定期乗車券を購入し、それを労働者に支給している場合、 この定期乗車券は、労働基準法第11条に規定する賃金とは認められず、 平均賃金算定の基礎に加える必要はない。

【解説】
労基法11条に『賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、 労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。』と かっきり書いています。

と言うことは、通勤費言い換えれば通勤手当ですから、 これが6か月でも1か月でも賃金として加えなければなりません。

正しい文章は、『平均賃金算定の基礎に加えなえればならない。』となります。

 

(E)〇 正しい

【問】裁判所は、労働基準法第20条(解雇予告手当)、 第26条(休業手当)若しくは第37条(割増賃金)の規定に違反した使用者 又は第39条第7項の規定による賃金(年次有給休暇中の賃金)を 支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、 これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての 未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができることと されているが、この付加金の支払に関する規定は、同法第24条第1項に 規定する賃金の全額払の義務に違反して賃金を支払わなかった使用者に対しては適用されない。

【解説】
問題文通りです。

労基法114条が付加金を請求し得る場合として規定しているのは、 以下の4つの場合だけです。 (1)解雇予告手当(法20条) (2)休業手当き(法26条) (3)割増賃金(法37条) (4)年次有給休暇の賃金(法39条7項)

 

以上から正解は(D)となります。

比較的やさしい問題でした^^

ご質問などございましたら、コメント欄にお願いします。

ランキングに参加しています。
クリックを、できたらお願いします m(._.)m
↓↓↓↓
にほんブログ村 資格ブログ 社労士試験へ
にほんブログ村

平成24年(2012年)社労士試験 回答一覧

科目 問題№ 正解肢 難易度
問1 労働基準法 普通
問2 労働基準法 普通
問3 労働基準法 普通
問4 労働基準法 普通
問5 労働基準法
問6 労働基準法
問7 労働基準法
問8 労働安全衛生法 普通
問9 労働安全衛生法
問10 労働安全衛生法
問1 労働災害補償法
問2 労働災害補償法
問3 労働災害補償法 普通
問4 労働災害補償法
問5 労働災害補償法 やや難
問6 労働災害補償法 普通
問7 労働災害補償法 やや難
問8 労働保険徴収法
問9 労働保険徴収法 普通
問10 労働保険徴収法 普通
問1 雇用保険法
問2 雇用保険法
問3 雇用保険法
問4 雇用保険法 普通
問5 雇用保険法 普通
問6 雇用保険法
問7 雇用保険法 普通
問8 労働保険徴収法
問9 労働保険徴収法
問10 労働保険徴収法 普通
問1 労働保険に関する一般常識 普通
問2 労働保険に関する一般常識 普通
問3 労働保険に関する一般常識
問4 労働保険に関する一般常識
問5 労働保険に関する一般常識
問6 社会保険に関する一般常識
問7 社会保険に関する一般常識
問8 社会保険に関する一般常識 普通
問9 社会保険に関する一般常識 普通
問10 社会保険に関する一般常識
問1 健康保険法
問2 健康保険法 普通
問3 健康保険法 普通
問4 健康保険法
問5 健康保険法 普通
問6 健康保険法
問7 健康保険法
問8 健康保険法
問9 健康保険法 やや難
問10 健康保険法
問1 厚生年金保険法
問2 厚生年金保険法
問3 厚生年金保険法 やや難
問4 厚生年金保険法 普通
問5 厚生年金保険法 やや難
問6 厚生年金保険法 普通
問7 厚生年金保険法
問8 厚生年金保険法 やや難
問9 厚生年金保険法 普通
問10 厚生年金保険法
問1 国民年金法
問2 国民年金法 普通
問3 国民年金法
問4 国民年金法
問5 国民年金法
問6 国民年金法
問7 国民年金法
問8 国民年金法 普通
問9 国民年金法
問10 国民年金法 やや難

詳細は画像をクリック (広告)

コメントを残す