社労士過去問 平成25年度 一般常識 第1問 問題と解説

平成25年度 一般常識 第1問 問題

労働契約法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか?

【A】労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとされている。

【B】使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うとするのが、最高裁判所の判例である。

【C】いわゆる採用内定の制度の実態は多様であるため、採用内定の法的性質について一義的に論断することは困難と言うべきであり、採用内定の法的性質を判断するに当たっては、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即してこれを検討する必要があるとするのが、最高裁判所の判例である。

【D】使用者が社内の多数労働組合の同意を得て就業規則を変更し、55歳以降の賃金を54歳時より引き下げつつ、定年年齢を引き上げた事案について、本件就業規則の変更は、多数労働組合との交渉、合意を経て労働協約を締結した上で行われたものであるから、変更後の就業規則の内容は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性等にかかわらず、労使間の利益調整がされた結果として合理的なものとみなすことができるとするのが最高裁判所の判例である。

【E】労働契約法第20条に定める、期間の定めがあることにより不合理な労働条件の禁止における「不合理性」は、有期契約労働者と無期契約労働者との間の労働条件の相違について、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下、本肢において「職務の内容」という)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、個々の労働条件ごとに判断されるものであり、とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して特段の理由がない限り合理的とは認められないと解される。

平成25年度 一般常識 第1問 解説

【A】〇 正しい

【問】労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとされている。

【解説】
(労働契約法3条3項
記述の通りです。

 

【B】〇 正しい

【問】使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うとするのが、最高裁判所の判例である。

【解説】
(労働安全衛生法3条及び最判平12.3.24)
記述の通りです。

 

【C】〇 正しい

【問】いわゆる採用内定の制度の実態は多様であるため、採用内定の法的性質について一義的に論断することは困難と言うべきであり、採用内定の法的性質を判断するに当たっては、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即してこれを検討する必要があるとするのが、最高裁判所の判例である。

【解説】
(最判昭54.7.20)
記述の通りです。

 

【D】× 間違い

【問】使用者が社内の多数労働組合の同意を得て就業規則を変更し、55歳以降の賃金を54歳時より引き下げつつ、定年年齢を引き上げた事案について、本件就業規則の変更は、多数労働組合との交渉、合意を経て労働協約を締結した上で行われたものであるから、変更後の就業規則の内容は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性等にかかわらず、労使間の利益調整がされた結果として合理的なものとみなすことができるとするのが最高裁判所の判例である。

【解説】
(最判平12.9.7)
就業規則の変更の合理性の有無は、具体的には、就業規則の変更によって
労働者が被る不利益の程度、使用者側の変更の必要性の内容・程度、
変更後の就業規則の内容自体の相当性、代償措置その他関連する他の労働条件

の改善状況、労働組合等との交渉経緯、他の労働組合又は他の従業員の対応、
同種事項に関するわが国社会における一般的状況等を総合考量して
判断すべきであるとするのが最高裁の判例の趣旨になります。

この判例では、不利益性の程度や内容を勘案すると、賃金面における
変更の合理性を判断する際に労組の同意を大きな考慮要素と
評価することは相当ではないとしています。

 

【E】 〇 正しい

【問】労働契約法第20条に定める、期間の定めがあることにより不合理な労働条件の禁止における「不合理性」は、有期契約労働者と無期契約労働者との間の労働条件の相違について、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下、本肢において「職務の内容」という)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、個々の労働条件ごとに判断されるものであり、とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して特段の理由がない限り合理的とは認められないと解される。

【解説】
(労働契約法20条及び平24基発0810第2号)
記述の通りです。

 

以上から、正解は【D】となります。

労働契約法と判例からの問題でしたが、
ここは、勉強をしてなかったとしても、

常識的に答えられるような問題だと思いました。
この問題は、正解しておきたい問題だと思います。

ご質問などございましたら、コメント欄にお願いします。

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平成25年(2013年)社労士試験 回答一覧

問題№ 科目 正解肢 難易度
˜問1 労働基準法 普通
問2 労働基準法
問3 労働基準法
問4 労働基準法 普通
問5 労働基準法
問6 労働基準法
問7 労働基準法 普通
問8 労働安全衛生法 普通
問9 労働安全衛生法
問10 労働安全衛生法
問1 労働災害補償法
問2 労働災害補償法 普通
問3 労働災害補償法 普通
問4 労働災害補償法
問5 労働災害補償法
問6 労働災害補償法
問7 労働災害補償法 普通
問8 労働保険徴収法 普通
問9 労働保険徴収法
問10 労働保険徴収法 やや難
問1 雇用保険法
問2 雇用保険法 普通
問3 雇用保険法 普通
問4 雇用保険法
問5 雇用保険法
問6 雇用保険法 普通
問7 雇用保険法
問8 労働保険徴収法
問9 労働保険徴収法 やや難
問10 労働保険徴収法 普通
問1 労働保険に関する一般常識 普通
問2 労働保険に関する一般常識 普通
問3 労働保険に関する一般常識
問4 労働保険に関する一般常識
問5 労働保険に関する一般常識
問6 社会保険に関する一般常識
問7 社会保険に関する一般常識
問8 社会保険に関する一般常識 普通
問9 社会保険に関する一般常識 普通
問10 社会保険に関する一般常識 普通
問1 健康保険法 普通
問2 健康保険法 やや難
問3 健康保険法 普通
問4 健康保険法 やや難
問5 健康保険法 普通
問6 健康保険法 やや難
問7 健康保険法 やや難
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問9 健康保険法
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問1 厚生年金保険法
問2 厚生年金保険法 普通
問3 厚生年金保険法 普通
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問7 厚生年金保険法
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問9 厚生年金保険法 普通
問10 厚生年金保険法
問1 国民年金法
問2 国民年金法
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問8 国民年金法 やや難
問9 国民年金法 やや難
問10 国民年金法

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