社労士過去問 平成25年度 国民年金法 第9問 問題と解説

平成25年度 国民年金法 第9問 問題

ある男性が学校を卒業後20歳で会社に就職し、厚生年金保険に7年間加入し会社を退職した。また、退職後は第1号被保険者として国民年金の保険料を27年間支払った。この男性が54歳で死亡した場合の死亡に関する給付等について、次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、男性は障害基礎年金の受給権を取得したことがない。

【A】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた80歳の母(老齢基礎年金のみ受給中)だけである場合、母は遺族として、死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得し、全て受給することができる。

【B】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が結婚して以後25年間同居していた50歳の妻だけである場合、妻は遺族として、寡婦年金と死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得するが、寡婦年金と死亡一時金はどちらか一方のみを選択することとなり、死亡一時金を選択した場合、遺族厚生年金も受給できる。

【C】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた12歳と15歳の子だけである場合、当該子らは遺族として、遺族基礎年金と遺族厚生年金と死亡一時金の受給権を取得し、全て受給することができる。

【D】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた50歳の弟と60歳の兄だけである場合、2人は遺族として、死亡一時金の受給権のみが発生するるが、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は全員に対してしたものとみなされる。

【E】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が5年間同居していた内縁関係の45歳の妻と男性と養子縁組をしていない13歳の妻の連れ子だけである場合、妻は死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得し、すべて受給することができるが、当該遺族には遺族基礎年金の受給権は発生しない。

 

 

 

平成25年度 国民年金法 第9問 解説

問題文の条件を整理しておきましょう。

①男性は、54歳死亡時点で、老齢厚生年金の受給資格を満たしているので、
遺族厚生年金の死亡日における要件を満たしています。

②男性は、国民年金の第1号被保険者として保険料納付済期間が27年
ありますので、寡婦年金及び死亡一時金の保険料納付要件を満たしています。

③男性は、障害基礎年金、老齢基礎年金を受けたことがないため、
寡婦年金及び死亡一時金が支給される可能性があります。

以上のことを踏まえて各肢を見て行きます。

 

【A】〇 正しい

【問】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた80歳の母(老齢基礎年金のみ受給中)だけである場合、母は遺族として、死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得し、全て受給することができる。

【解説】
(国民年金法52条の2,同法52条の3及び厚生年金保険法58条,同法59条
記述の通りで正しいです。

問題文の母は、遺族厚生年金及び死亡一時金の遺族となり、遺族厚生年金と
死亡一時金については併給調整の規定がありませんので、
併給されることになります。

 

【B】〇 正しい

【問】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が結婚して以後25年間同居していた50歳の妻だけである場合、妻は遺族として、寡婦年金と死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得するが、寡婦年金と死亡一時金はどちらか一方のみを選択することとなり、死亡一時金を選択した場合、遺族厚生年金も受給できる。

【解説】
(国民年金法20条,同法49条,同法52条の2,同法52条の3,同法52条の6及び
厚生年金保険法58条,同法59条
記述の通りで正しいです。

問題文の妻は、65歳未満で、死亡した男性と継続して10年以上の
婚姻関係にあったので、寡婦年金の受給権を取得することができます。

また、死亡一時金及び遺族厚生年金の遺族となり、当該保険給付も
受給権を取得します。

なお、寡婦年金と遺族厚生年金はいずれかを選択し、選択しなかった
場合には支給停止となりますが、死亡一時金と遺族厚生年金は併給されます。

 

【C】× 間違い

【問】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた12歳と15歳の子だけである場合、当該子らは遺族として、遺族基礎年金と遺族厚生年金と死亡一時金の受給権を取得し、全て受給することができる。

【解説】
(国民年金法52条の2第2項
死亡一時金は、死亡した者の死亡日においてその者の死亡により
遺族基礎年金を受けることができる者(死亡一時金を受ける者が同時に
遺族基礎年金を受ける場合も含まれる)があるときは、支給はされません。

よって、問題文の子らは、受給権が発生しないため、
死亡一時金を受けることができないことになります。

 

【D】〇 正しい

【問】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が同居していた50歳の弟と60歳の兄だけである場合、2人は遺族として、死亡一時金の受給権のみが発生するるが、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は全員に対してしたものとみなされる。

【解説】
(国民年金法53条の3及び厚生年金保険法59条
記述の通りで正しいです。

兄弟姉妹は、遺族厚生年金の遺族の範囲に含まれませんが、問題文の兄弟は、
死亡一時金の遺族となり、未支給給付の場合と同様の請求・支払規定が
設けられています。

 

【E】〇 正しい

【問】男性が死亡した当時、生計を維持していた者が5年間同居していた内縁関係の45歳の妻と男性と養子縁組をしていない13歳の妻の連れ子だけである場合、妻は死亡一時金と遺族厚生年金の受給権を取得し、すべて受給することができるが、当該遺族には遺族基礎年金の受給権は発生しない。

【解説】
(国民年金法37条の2,同法49条,同法52条の2,同法52条の3及び
厚生年金保険法58条,同法59条
記述の通りで正しいです。

婚姻期間(事実婚関係を含む)が継続10年未満であるためこの妻には
寡婦年金の受給権は発生しません。

また、連れ子は、男性と養子縁組をしていないため、遺族基礎年金及び
遺族厚生年金の子とはなりません。

さらに、妻は遺族基礎年金の受給権者のある子と生計を同一にして
いないため、遺族基礎年金の受給権も取得しないことになります。

但し、問題文の妻は、死亡一時金と遺族厚生年金の受給権は取得して
併給されることになります。

 

以上から、回答は【C】となります。

この問題は、時間を何十分も使えるなら、
解ける問題だとは思いますが、

試験会場の緊張の中、3分ほどでこの問題を
解くとなったら、難しいと思いました。

いい問題だとは思いますが、作問者にはもう少し
思考時間を考慮して、出題をしてもらいたいと思いました。

ご質問などございましたら、コメント欄にお願いします。

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˜問1 労働基準法 普通
問2 労働基準法
問3 労働基準法
問4 労働基準法 普通
問5 労働基準法
問6 労働基準法
問7 労働基準法 普通
問8 労働安全衛生法 普通
問9 労働安全衛生法
問10 労働安全衛生法
問1 労働災害補償法
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問1 雇用保険法
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問1 労働保険に関する一般常識 普通
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問2 健康保険法 やや難
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